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アクション暗号の解読――世界を揺るがす陰謀 ヴィクセンの奮闘により、USB端末の暗号はついに解読される。そのファイルには、“オメガコード”に関する恐るべき計画が記されていた。ブラックコードは、オメガコードを利用して動物界全体の遺伝情報を操作し、特定の種族だけが優位に立つ世界を創造しようとしていたのだ。犬や猫といった既存の種族を遺伝子レベルで改変し、彼らの兵士化や大量生産をも目論んでいる可能性が高い。 これを知ったウルフとミアは、改めて“オメガコード”を守り抜くこと、そしてブラックコードの野望を打ち砕くことを誓う。もはや自分たちだけの問題ではなく、全種族の未来に関わる戦いになる――。ウルフたちは仲間を集め、最終決戦に向けた作戦会議を急いだ。 最終決戦――犬と猫の誇りを賭けて ブラックコードの本拠地は、かつて軍事施設だった場所を大規模に改装した要塞。警備システムは最新鋭、さらに周囲には多数の戦闘員やドローンが配備されており、単純な正面突破は自殺行為に等しい。そこでウルフとミアたちは、複数のチームに分かれて各所を同時攻撃し、相手の防衛ラインを混乱させる作戦を立案する。 突入の合図は、ウルフによる超重量級の突撃。彼が敵の注目を浴びる間に、ミアやレイガー、カリン、ヴィクセンたちが拠点内部へ侵入する。激しい銃撃や爆音が響く中、仲間たちは連携して敵の配置をかく乱。地下へと続くエレベーターを制圧し、オメガコード関連の研究データが保管されている最深部を目指す。 そこに立ちふさがるのは、暗殺者のサーベル。もはや旧友という情はなく、静かな殺気を漂わせながらミアを狙う。両者のスピードと技量は拮抗し、床を裂くような高速戦が繰り広げられる。鋭い爪と身のこなしで攻め立てるサーベルに対し、ミアはかつての仲間の動きを熟知し、最小限の動きで回避と反撃を繰り返す。 一方、ウルフは研究室の奥で“ブラックコード”の幹部たちに囲まれながら、最後の砦を突破しようと奮闘していた。スイッチ一つで、遺伝子改変を始動させる装置が起動してしまう。時間との戦いの中で、ウルフはかつての傭兵としての経験を総動員し、巨大な敵の群れを押し返し続ける。 終幕――繋がれた絆と新たな未来 激戦の末、サーベルを下したミアは装置の制御キーを奪取し、ウルフと合流。幹部の一人が非常電源を起動しようとするが、一瞬早くミアがそれを阻止。最後の力を振り絞ったウルフが、起動装置を破壊することで“ブラックコード”の野望は潰えた。 研究データや施設の証拠はすべて押収され、各地の仲間たちの働きによってブラックコードの主要組織は次々と制圧される。長年にわたる暗躍が白日の下にさらされ、世界は少しずつ正常な方向へ動き始めていた。 ウルフとミアは、これまで逃げ回っていた生活を改め、正式に政府機関の協力を得て保護プログラムに参加することを決める。愛する人々や動物たちの未来を守りたいという想いは変わらないが、今度こそ落ち着いて“夫婦として”生きたいとも願っている。 「私たちが出会ったのは、きっと運命だったのよ」――そう言って微笑むミアに、ウルフは静かに頷く。犬と猫という種族の垣根を超え、“クロスバウンド”として共に歩む道を選んだ二人の物語は、いったんの区切りを迎えた。 しかし、世界のどこかにはまだ小さな闇が潜んでいるかもしれない。もし再び脅威が姿を現したとき、犬と猫の夫婦はきっと立ち上がるだろう。二人の絆が生み出すチカラは、これからも多くの命を照らすに違いない。