かつて人々は「手洗いの儀式」で目に見えぬ穢れを祓い、平和を保っていた。しかしその習慣が忘れ去られた今、街は不穏な空気に包まれていた。そんな中、少女アミは泡の精霊・ウタと出会う。ウタは語る――「泡が消える前に、穢れも洗い流さなければ世界は終わる」と。失われた“手洗いの誓い”を取り戻すため、アミは泡に宿る記憶を辿り、穢れに覆われた街を救う旅に出る。
渋谷のスクランブル交差点で異変に気付いた大学生・相馬直栖は、幻想的な異世界「交差点の向こう」へ足を踏み入れる。そこは現実と異界が交錯する不思議な地。境界の守り手に選ばれた直栖は、日本各地の交差点を巡りながら、異界からの侵入者と対峙していく。だが、その力を使うたび、現実への記憶が薄れていくという代償が待っていた。紅葉と名乗る少女との出会い、そして交差点が秘める真実とは？心の交差点が紡ぐ壮大なファンタジー。
